キミのために。

『じゃ、永原は…野口の隣に座ってもらおうか』
『はい』


桜の名前…野口桜か…。
つか、同い年だったんだ。

俺は席に座ると、前の席の男子が話しかけてきた。

『なぁー…蒼だっけ?俺な、椿(つばき)!ヨロシク♪』
『椿…?…ヨロシク…』

椿か…。
何か人懐っこそう…。

隣を見た。
桜…。

『桜…同い年だったんだ』
そう言うと桜はニコッっと微笑みながら、頷いた。