「……やの、あーやーの」

頭を撫でられて、はっとした。
意識、飛んでた。
っていうか、気を失ってた?
信じられない……!
噂にはきいたことあるけど、ほんとにあるんだ……。

「大丈夫?」

三神くんが心配そうに顔を覗き込んでいる。
私は背を向け、布団をかぶった。

「大丈夫じゃない。お休みなさい」

恥ずかしいので、このまま寝てやる。

「ちょっと、まだ一回しかしてないよ。約束は?」
「三神くんは一回でも……」
「そっか。綾乃は何度もイっ……痛っ」
三神くんの足を蹴った。
「夕方もしたでしょ。初日からそんなには無理です」
「うーん、綾乃はもっと体力つけた方がいいよ。ストレッチもして、身体柔らかくしよう」
「何をさせる気よ」
「知りたい?」
「結構です。お休みなさい」
「仕方ないなあ。明日の朝ね。約束」

三神くんが頭を撫でてくれる。
その仕草で、愛されてることが感じられて頬がゆるむ。
……そのまま眠りに落ちた。