この人の演奏のセンス、好きだ、と思った。
フレーズの歌わせ方、
ビブラートのかけ方、
重音の鳴らし方、
休符の微妙なタメ、
どれも、好みというか、ツボにハマる。
上手い人の演奏を聴いても、好きかどうかは聴き手によって分かれる。
これはもう、好みの問題。
さらに、弾き方にも好みが出てくる。
姿勢、構え方、弓の持ち方、腕の角度、弦の押さえ方、などなど……
この間の三神くんは座っていたけど、立って弾く姿も、美しい。
しかも、アップで映されるから、構えがよく見える。
この人の弾き方、好みだ、と改めて思う。
表情は……
真剣な表情をしたり、眉間にシワを寄せた難しい表情をしたり。
気持ち良さそうに目を閉じて音楽にひたったり、遠くに切なげに目をやったり。
指揮者とアイコンタクトをとって、ニヤリと笑ったり、からむ各楽器のトップに笑顔を見せて合図をしたり。
一瞬たりとも目を離せない。離したくない。
展開部、ソロが休み、第1主題がオケで奏でられたところで、魅入られていたことに気づいた。
これ、こんなにいい曲だったっけ?
有名曲なだけあって、いろんな演奏をきく機会はあったけど、こんなにかっこよくて、ドキドキして、胸が熱くなる曲だった?
