恋色シンフォニー

「こちらこそ、ありがとう。
倒れそうになる緊張感の中で、僕を支えてくれたのは、綾乃の存在だった。
……おいで」

圭太郎は、胡座をかいた姿勢で、腕を広げ、私を優しく呼ぶ。

それだけで嬉しい。

私は圭太郎の膝の上に乗り、ぎゅーっと抱きつく。

「……圭太郎が好きすぎて、どうしたらいいか、わからない」

ああもう、自分がこんな甘い台詞を吐く日が来るとは思わなかった。

圭太郎は私を優しく抱きしめ、少し笑う。

「そんな時はね、難しく考えないで、浮かんだ気持ちを言葉にしながら、ベッドで愛し合えばいいんだよ。
僕がいつもそうしてるでしょ?」