恋色シンフォニー




「綾乃、ストレッチしよ」
お風呂から上がって、寝室にやってきた。
寝るのかと思いきや。
床には、ヨガマット2枚が広げられた。
ほんとにやらされるのか、ストレッチ。

「はい、前屈ー」
わ。三神くん、身体柔らかい。
開脚前屈、ベターっといってる。
「三神くん、毎日ストレッチしてるの?」
「うん。身体柔らかくしておいて損はないよ。疲れにくいし、肩こりもしにくいし」
しばらく、三神くんの真似をして身体を伸ばす。
「こら、綾乃、本気出してる?」
「出してるってば。これ以上曲がらないよ」

「え、背中で握手できないの⁉︎」
右手は上から、左手は下から、背中で手が握れるかどうかの、アレです。
「悪かったわね」
「綾乃、ちょっとベッドにうつ伏せになりなさい」