「へぇ、委員長分かんないって言いながら、知ってる風じゃん?
ね、実は何かあった?」

委員長を茶化してみると

「何言ってるんだ、あるわけないだろ。
こないだ読んだ本に、そんなシーンがあったんだよ」

と、色気も何もない返事が返ってきた。

「あ~あ。俺達もモテてみたいもんだね、委員長」

「俺は別に」

どうやら俺達にはまだ恋愛は無縁なようだなぁ、なんて歩いていると、前の瀬田がぶつぶつ何か言う声が聞こえた。

「100パーセントでは足りない。
じゃあ何パーセントなんだ?
俺の美空への気持ちは?

120? 200……。
うん、計測不可能だな。
そもそも測るものじゃないよな」