「美空、その借り物の内容、なんだったんだ?
見せて。
もしかして好きな人とか、イケメンとか?」

のんびりこちらに向かってくる二人。
美空は二年連続の失格が嫌だったのか、がっくりしている。

瀬田君がぼんやりしている美空の手元から、借り物の書かれた紙を奪い取った。
そして、えぇ……と瀬田君までもががっくりと肩を落とした。

「背の高い人……?
好きな人、とか恋人、とかじゃなくて……?」

ふぅん、背の高い人、ねぇ。
確かに、美空の身近で一番背が高いのは瀬田君だものね。