「なんてことだ、美空っ!」

俺は教室の自分の席で頭を抱えている。
少し声が大きかったのか、周囲の連中がびくりとしたのが分かったが、そこにかまってはいられない。
今、俺は一大事なんだ。

俺と美空だぞ?
俺は美空を愛しているし、美空だって俺を愛している……はずだ!
それに!
学校中が、町中が、俺らを祝福するラブラブなカップルなはずなのに!
なのに、なのに……!

なんでこうも避けられるんだ?!
本当に俺のこと嫌いになったとしたら、どうする?!