あの日から私は鏡に対する見方が変わった。


「鏡」


「あ、なんだ。お前かよ。なに?」


「なんだとは失礼ね。これ返そうと思ったの」


そう言ってノートを鏡に押し付けた


「返す時はなにか言うんじゃなかったけ?」

「っ!…ありがとう、助かった」



「うわぁー。素直過ぎてキモイわ(笑)」

「うっさい!」


そう、日常的には変わってない…
変わったのは、私の気持ちだけ。


あの日から鏡のことばかり考えてるし、他の女子といると妙にイライラする。

このモヤモヤはなんだろうか?

「は?そんなの恋に決まってるでしょ?どこまで鈍感なの、奏ちゃん」