バンっと重い扉を開ける。
ゆるりと風が髪をさらっていく。

「いつ見ても綺麗な景色」

川の水が反射して遠くでキラキラしている。
私は触りたくなって手を伸ばした。

「ふふふ…」

キラキラに手を伸ばしてみても届かない。
それでも何度も手を伸ばす。
この場所は私、佐原玲奈だけのものだから。