まぁ、用事ってのはスマイルキラーの仕事だけどね。
スマイルキラーは、警察とも繋がっており、厄介な仕事はこちらに持ってくる。

沙「今回は、おうおう、立てこもりかい。こりゃ面倒だねぇ」

何かじじくさいしゃべり方になったけど、今はスマイルキラーだからしょうがない。

沙「ここか…」

確かに、銀行の前に何台ものパトカーと特殊部隊がいる。
私は特殊部隊の隊長らしき人がいる車へ入った。

沙「隊長ですか?」
?「うわぁ!?何だ、沙羅じゃないか。」
沙「今はスマイルキラーと呼べ。」
?「はいはい。」

この人は、私の従兄弟の秀二兄ちゃん。
一応、彼女はいるらしい。

沙「で、状況は?」
秀「あぁ、犯人は五人。で、人質が10人だ。全員女」
沙「ふーん。殺しちゃダメなのか?」
秀「うーん。峰打ちぐらいはいいぞ?」
沙「ならいい。行ってくる。」
秀「頼んだぞ」

会話を終え、私は音もなく車をあとにした。
そして、銀行の中に侵入した。
中には、全身真っ黒の男が五人と女性10人がいた。

犯1「おい!!車はまだか!!」

どうやら、逃走用の車を要求しているらしい。

犯2「くそっ!いつまで待たせる気だ!!…暇潰しに、誰か殺すか?」

男は、銃を女性に向けた。
私はこの時を待ってましたとばかりに飛び出した。
そして…。

ーガンッ

犯2「がっ、はっ」

ドサッと音とともに男は倒れた。

犯3「誰だ!?」
沙「はじめまして、スマイルキラーです。」
犯4「スマイル、キラーだと?」
犯5「なぜ、あなた様がここに…」
沙「くだらない事してんじゃねぇよ!ザコが!!」

私はそう吐き捨て、男達に飛び掛かった。

ードカッ

犯1「ぐあ!」

ードスッ

犯5「くっ!」

そして、最後の男をやろうと思ったが、できなかった。
理由は…

犯4「く、来るな!!この女を殺す!!」
女「離して!」
沙「くっ…」

男が女の人を人質にとったからだ。
まぁ、その間に他の人質は逃がしたけどね。
かわりに特殊部隊が入ってきたわ。

犯4「来るな!!」
特「どうしますか?スマイルキラーさん。」
沙「隊長に繋げろ。で、殺してもいいか聞け」


特「殺すな、とのことですが。」
沙「あんのくそやろう!」
特「うぅ、その人を、離せ!!」

と、一人の特殊部隊が叫んで犯人に向かって走った。

沙「やめろ!!」

その瞬間、犯人はニヤリと笑い…

ーバァンッバァンッ

と、その男と女の人を撃った。
二人は即死だった。

沙「う、うぁあああ!!」
特「スマイルキラーさん!!」

私は叫び、男に斬りかかった。

沙「許さない!!お前らのくだらない事何かに死人を出すなど!!絶対に許さない!!」
犯4「やめろ!!やめてくれぇ!!」

ーズシャア!!

私は、男を真っ二つに斬った。
その切り口から、大量の血が流れ、臓器も顔を出した。

沙「お前ら、この死体を見ずに他の男を連れていけ。」
特「は、はい!」
沙「それと、俺の方も見るな。」
特「わ、わかりました。」

見てはいけない。見たら、あなた達も殺してしまう。

沙「この男のように、な。」
秀「沙羅…」

特殊部隊が去って、秀二兄ちゃんが入ってきた。

沙「兄ちゃん、ごめんなさい。殺しちゃった。」
秀「沙羅…」
沙「約束、やぶちゃった。だから、私はスマイルキラーとして、生きなきゃいけない。」

そう言って、私は……スマイルキラーは去った。