ふふふ、バカな人。こんな単純な手に引っかかるなんてね。
磨「じゃあ、私行くね!」
昌「あぁ、じゃあな。」
白井君は、笑顔で手を振ってきた。
その姿に、不覚にもカッコいいと思ってしまった。
磨「陽、この状況は何?」
陽「依頼者さんだよ?」
磨「じゃなくて、何で血だらけなの?」
私が部室に行くと、陽、隼輝、一弥と、もう一人男子生徒がいた。
その子は、顔から血を流しており、目には痣があった。
磨「君、どうしたの?誰にやられたの?」
私が優しく聞くと、その子は目を潤ませて口を開いた。
男「うぅ、3年の、不良グループ、に」
一「かつあげされてたのを、俺と隼輝が助けたの。」
男子生徒が苦しそうに喋るのをみかねて、一弥が手助けした。
磨「で?どうしたいの?」
男「……できれば、あいつらを退学にしてほしい。」
うーん。難しい依頼ねぇ。
隼「どうすんだ?」
昌「俺に任せてくんねぇかな?」
磨「白井君!?」
男「な、何で裏生徒会が…」
驚いた。ていうかどうしよう。任せるって、どうしようというのだろう。
昌「俺が、そいつらを退学にしてやるよ」
男「そんなことできるの?」
昌「あぁ、安心しな。俺は裏生徒会を抜けたんだ。」
そういえばそうだった。
磨「どうやって?まさか、沙羅に頼むんじゃないでしょうね?」
昌「んなわけあるか。じゃあ、俺行ってくるわ」
そう言って、白井君は出ていった。