常連さんたちがアルバムを郡くんと中沢さんに見せて、ギャーギャー騒いでいるのを横目に、テーブル席の学生くん達にコーヒーを持って行く。
「お騒がせしてすみません。いつもは、もう少し静かなのですが。」
そう言いながらコーヒーをお出しする。
「いえ。……いただきます。」
暗い。
カウンターとの温度差が大きすぎする。
あっちが騒がしくて、居づらいんじゃないだろうか。
「いい香り。あれ?あの額、タレーランじやないですか。」
ハーフっぽい明るい髪と瞳の男が、タレーランの言葉を書いた額を指差した。
「ええ。祖父が好きだった言葉です。……フランス語、専攻されてるんですか?」
「僕、半分フランス人なんです。」
ニッコリ微笑んでそう言ったハーフくんは、女と見紛うほどに綺麗な男だった。
「あ、じゃあ、メニューの『タレーラン』というのは、あのイメージでブレンドされてるんですね?……こっちにすればよかったかな。」
「……飲めばええやん。2杯。」
連れの男が不機嫌そうにそう言った。
何かもめてるのか?
触らぬ神にたたりなし……と、俺は早々に引っ込んだ。
カウンターでは、アルバムを見て、郡くんが男泣きしていた。
「私の時には、疲れてるのか、笑顔が痛々しい写真しか残ってないのに……」
「えー!郡くん、まだ捨ててないの?それ、まずいよー。今の奥さん、絶対、不愉快だよー。」
「……もちろん内緒です。職場のロッカーに置いてます。」
「逆に女々しいって!」
コメントしづらい会話の流れに苦笑しながら、2人のためのコーヒーの準備を始めた。
「しかしかわいいね~。女の子?何て名前?」
中沢さんにそう聞かれたけれど、俺が返事する前に、常連さん達が答えた。
「桜子ちゃんや!」
「さくらこ?古風だねえ。マスターの趣味?夏子さんの趣味?」
「なっちゃんちゃうか?京都に……あれ、何年ぐらい?だいぶ長いこといたよなあ?5年?6年?」
ガタッと音がした。
テーブル席の学生くんが椅子から立ち上がった音らしい。
さっき不機嫌っぽかったほうの彼が、こっちに近づいてきた。
「すみません。うるさかったですか?」
慌ててそう聞くと、彼は、少し困った表情をした。
「あ、いえ。……一緒に見せていただいてもいいですか?アルバム。」
ためらいがちにそう聞いてきた彼は、水もしたたるいい男、だった。
さっきのハーフの子も綺麗だたけど、こちらはまた、万人受けしそうなカッコイイ子だ。
「お騒がせしてすみません。いつもは、もう少し静かなのですが。」
そう言いながらコーヒーをお出しする。
「いえ。……いただきます。」
暗い。
カウンターとの温度差が大きすぎする。
あっちが騒がしくて、居づらいんじゃないだろうか。
「いい香り。あれ?あの額、タレーランじやないですか。」
ハーフっぽい明るい髪と瞳の男が、タレーランの言葉を書いた額を指差した。
「ええ。祖父が好きだった言葉です。……フランス語、専攻されてるんですか?」
「僕、半分フランス人なんです。」
ニッコリ微笑んでそう言ったハーフくんは、女と見紛うほどに綺麗な男だった。
「あ、じゃあ、メニューの『タレーラン』というのは、あのイメージでブレンドされてるんですね?……こっちにすればよかったかな。」
「……飲めばええやん。2杯。」
連れの男が不機嫌そうにそう言った。
何かもめてるのか?
触らぬ神にたたりなし……と、俺は早々に引っ込んだ。
カウンターでは、アルバムを見て、郡くんが男泣きしていた。
「私の時には、疲れてるのか、笑顔が痛々しい写真しか残ってないのに……」
「えー!郡くん、まだ捨ててないの?それ、まずいよー。今の奥さん、絶対、不愉快だよー。」
「……もちろん内緒です。職場のロッカーに置いてます。」
「逆に女々しいって!」
コメントしづらい会話の流れに苦笑しながら、2人のためのコーヒーの準備を始めた。
「しかしかわいいね~。女の子?何て名前?」
中沢さんにそう聞かれたけれど、俺が返事する前に、常連さん達が答えた。
「桜子ちゃんや!」
「さくらこ?古風だねえ。マスターの趣味?夏子さんの趣味?」
「なっちゃんちゃうか?京都に……あれ、何年ぐらい?だいぶ長いこといたよなあ?5年?6年?」
ガタッと音がした。
テーブル席の学生くんが椅子から立ち上がった音らしい。
さっき不機嫌っぽかったほうの彼が、こっちに近づいてきた。
「すみません。うるさかったですか?」
慌ててそう聞くと、彼は、少し困った表情をした。
「あ、いえ。……一緒に見せていただいてもいいですか?アルバム。」
ためらいがちにそう聞いてきた彼は、水もしたたるいい男、だった。
さっきのハーフの子も綺麗だたけど、こちらはまた、万人受けしそうなカッコイイ子だ。



