「頼之くん、大丈夫かなー。先輩にやられて怪我してたけど。休み中は保健室も開いてないし、救急箱の消毒液だけで効果あるんだろうか。」
グラスを弄びながら、ついそうこぼした。
元養護教諭のなっちゃんが、苦笑した。
「怪我にもよりますけどね、普通の擦過傷なら、消毒液つけないで、水道水で洗った後、ラップ貼っといたほうが治るの早いですよ。」
……その、水道水で洗うってのが、めちゃくちゃ痛そうなんだけど……。
「ラップは貼ってなかったな。顔だったから。」
俺がそう言うと、なっちゃんはケタケタと笑い出した……けっこう酔ってるらしいな。
「やだ、ほんとにサランラップじゃないですよ。水を通さないフィルムシールを貼ればいいんですよ。……章さんも水仕事されるから常備しといたらいいですよ?明日、買ってきますね。」
いや、もちろんわかってるよ。
病院で使われてるのよりは精度が低いかもしれないけれど、ドラッグストアで似たようなのも売ってるし。
てか、うちにもまだいくつか残ってるんじゃなかな。
えーと……どこにしまったかな。
あまり部屋にいないから、よくわからないな。
俺は、ふらりと立ち上がり、救急箱を探してみた。
しばらく探してようやく見つけた。
箱を開けてみると、消費期限が切れた薬ばかり。
濡れない保護シートは1枚、それも、指先用の小さなものしかなかった。
「なっちゃーん。やっぱり買ってきてくれる?」
そう言いながらリビングに戻る。
なっちゃんはカウチにしなだれかかって眠っていた。
……待たせ過ぎちゃったかな。
ベッドに運ぼうと抱き上げると、けっこう重かった……完全に眠っているらしい。
そういや、狸寝入りしてたなっちゃんを運んだこともあったな。
懐かしいな……。
俺が真澄さんを忘れるのと、なっちゃんが俺を諦めるのと、どっちが早いんだろうか……。
なっちゃん、俺を待っててくれないだろうか。
……そう都合よくいかないよな。
翌朝、なっちゃんは寝坊した。
「しじみ汁~~~!!!」
と未練を叫びながら、大慌てでタカラヅカへと出発した。
ご苦労さん。
俺は久しぶりの休日。
……もっと落ち込んでぐだぐだなはずだったけど……なっちゃんのおかげか、心は軽くなっていた。
部屋の中を少し片付けて、洗濯を済ませると、暇になった。
そうだ。
救急箱の中を買い換えるか。
ついでに、どこかで昼飯を食おう。
グラスを弄びながら、ついそうこぼした。
元養護教諭のなっちゃんが、苦笑した。
「怪我にもよりますけどね、普通の擦過傷なら、消毒液つけないで、水道水で洗った後、ラップ貼っといたほうが治るの早いですよ。」
……その、水道水で洗うってのが、めちゃくちゃ痛そうなんだけど……。
「ラップは貼ってなかったな。顔だったから。」
俺がそう言うと、なっちゃんはケタケタと笑い出した……けっこう酔ってるらしいな。
「やだ、ほんとにサランラップじゃないですよ。水を通さないフィルムシールを貼ればいいんですよ。……章さんも水仕事されるから常備しといたらいいですよ?明日、買ってきますね。」
いや、もちろんわかってるよ。
病院で使われてるのよりは精度が低いかもしれないけれど、ドラッグストアで似たようなのも売ってるし。
てか、うちにもまだいくつか残ってるんじゃなかな。
えーと……どこにしまったかな。
あまり部屋にいないから、よくわからないな。
俺は、ふらりと立ち上がり、救急箱を探してみた。
しばらく探してようやく見つけた。
箱を開けてみると、消費期限が切れた薬ばかり。
濡れない保護シートは1枚、それも、指先用の小さなものしかなかった。
「なっちゃーん。やっぱり買ってきてくれる?」
そう言いながらリビングに戻る。
なっちゃんはカウチにしなだれかかって眠っていた。
……待たせ過ぎちゃったかな。
ベッドに運ぼうと抱き上げると、けっこう重かった……完全に眠っているらしい。
そういや、狸寝入りしてたなっちゃんを運んだこともあったな。
懐かしいな……。
俺が真澄さんを忘れるのと、なっちゃんが俺を諦めるのと、どっちが早いんだろうか……。
なっちゃん、俺を待っててくれないだろうか。
……そう都合よくいかないよな。
翌朝、なっちゃんは寝坊した。
「しじみ汁~~~!!!」
と未練を叫びながら、大慌てでタカラヅカへと出発した。
ご苦労さん。
俺は久しぶりの休日。
……もっと落ち込んでぐだぐだなはずだったけど……なっちゃんのおかげか、心は軽くなっていた。
部屋の中を少し片付けて、洗濯を済ませると、暇になった。
そうだ。
救急箱の中を買い換えるか。
ついでに、どこかで昼飯を食おう。



