そんな調子で私はすっかり水野章平のペースに引き込まれていた。


「そういえばまだ名前聞いてないんだよね。なんて言うの?」

「て・・・天和 美明・・。」

「ミアかぁ☆なんかきれーな名前だね!」

「えっ・・・」


名前にしたって・・・綺麗なんて言われたの・・いつ以来だろう・・・
なんか・・・水野章平って幼い感じだなぁ・・・


キーンコーン・・・


「あ、やばっ!!次、移動教室だった!!じゃあまた後でね、ミア!」

「う、うん・・・」


このとき、私は何も気づくはずもなかった。
この出会いが私の封印したい記憶を再び紐解くことなんて・・・