「そうだ、自己紹介まだだったね。俺は海野雪都。三年生ね。」

「あ、私は天和美明です。一年生です。」

「美明?なんかきれいな名前だね。」

「えっ・・」


私は反射的に顔が赤くなっていくのを感じた。


「ちょっ・・天和さん?顔赤いけど・・大丈夫?」

「は、はいぃ・・・///」

「それで、入部のことなんだけど・・まぁ強制はしないよ。
こんなナリだしね。」

「えっと・・わかんないことばっかですけど・・入りたいですっ!」

「本好きなの?」

「はいっ!」

「それは嬉しいな。いい話し相手になってくれそうで。」


海野先輩はふっと顔をゆるめて笑った。


  どきん・・・


私はこのとき、確かに胸が高鳴るのを感じた。
でも、恋にオクテだった私はこの感覚が何なのかわからなかったんだ・・。


「それじゃ、明日この紙に記入して持ってきてね。」

「はい。それじゃ!」

「また明日ね。」