「んっ……」
ここはどこだろう?
目の前に広がるのは中世ヨーロッパのようなタイルの道とカラフルな家が並ぶメルヘンな街だった
川のそばには桜より少し紫がかった花が咲き乱れていて、その横にある市場はたくさんの人でにぎわっていた
そして、目の前には獣耳のイケメンが………
獣耳!?
「大丈夫?」
「……もふもふ!?」
ちょっとまて、これはいったいどういうこと!?
・・・これは夢だな
「現実逃避しないでくださいよ!あと、心の声が駄々漏れですよ!!」
「だって、普通ありえないでしょ!?」
「いやまあ、信じたくない気持ちもわかりますけど」
「まず、家に帰してくれるかな?」
「無理ですね」
「おいこら?」
「ここは魔法が実在する世界!!簡単にいえば異世界ですね。そして、恵さんが今いるのがこの世界で、最も豊かな国『プリムヴェール帝国』です!!」
と胸を張る残念なイケメン
「帰っていい?」
「それで、あなたがここにいるのは私が呼び出したからなんです!」
なぜに続けた?
「……人の話聞けや」
「なので、これからは私があなたの保護者として……」