1時限も2時限も、得意な科目でよかった。
生物は、いまのところ楽勝だし、ノートに絵がいっぱいあって楽しい。
現代文も、作者の気持ちはどうでもいいけど、教科書を丁寧に読むと、思ったよりも面白いなと思う。
どっちも、松田さんのことを考えながらでも授業についていけるから助かった。
こんなに何かのことをずっと考え続けて、頭の中がそればっかりになるのなんて初めてだった。
幸せだ。
授業中だけどにやけた。
早く土曜日になればいいのに。
窓から差す日の光は、カーテンを通していても眩しくて温かくて、私は目を閉じた。
きれいな顎のラインに、清潔感が出るようにセットされた黒髪。
吸い込まれるような瞳に、知的な銀のフレーム。
白い肌に、夜になると少し髭のあとが出てくる。
