バタバタと準備がはじまる。 「おせーぞっ」 背中をとん、と叩いたのは松田さんだった。 急いで謝るけど、噛んでしまう。 がんばろうな、と笑いかけてくれる姿が焼き付いて、松田さんが立ち去ったあとも目で追い続けた。 ルーレットよし、 整列用のコーンもよし、 ゴミもおちてない、 楽しそうなBGMが流れてきて、お客さんが入ってきた。 一気に賑やかになる場内。 息が少し詰まる感じがして、私はたぶん、緊張気味なんだなとわかった。