放課後になると、二人で飛び出すように廊下に出る。
走るな、と隣のクラスの担任に一喝されて少し冷静になった。
見るところは、サッカー部、テニス部、剣道部だ。
二人にとっては王道のサッカー部に、泪が注目していたテニス部、私がa*a_y男らしさの結晶の剣道部にしぼってみた。
サッカー部の使っている体育館横の練習スペースには、既に10人近くの先輩が集まっていた。
マネージャーもきれいな人ばかりで、いい雰囲気だった。
泪は早くも先輩マネージャーと馴染んでいるみたいで、楽しそうな声が聞こえる。
私もただ見るだけじゃだめだな、と感じていると、目元がくっきりとした先輩が近づいてきた。
世間的にはイケメンの部類に入る感じの、かわいい系の先輩から、しきりに入って入ってと勧誘してもらえた。
LINEも交換し、私の中ではほとんどここに決まっていた。
