金髪子犬がじれったい!




「寧々ちゃん」



一階まで降りてきた後に後ろから呼び止められる。
広野君だった。

「おー。ひろのくん。」

この時間に一階でクラスメイトに会うと思っていなくて、まの抜けた返事になる。

「LINE聞こうと思って。」

え?今?
とは思ったけれど、特に断る理由もない。

交換するだけすると、広野君はそそくさとその場を去っていった。



何か連絡あるならさっき言えばよかったのに。
ふとそう思うが、私のクラスは男女間で微妙に隙間があり、会話もあまりなければグループLINEもない。
8組女子LINEならあるのだけど。



いやしかし。

まさぴ☆

か。


子猫のアイコンにまさぴという名前。
偏見全開は承知で、私はこういう男子は苦手だ。
子猫のアイコンには文句ないにしても、まさぴって何だ?と思ってしまう。

なんだか女子くさい。