金髪子犬がじれったい!



「なーんか疲れたねぇ。」

机をくっつけて四人でお弁当を食べる。
新学期早々、一時間目の日本史以外は普通の授業ばかりだった。
美香のおでこには手をついて寝ていた跡がくっきりと残っている。
美香のノートにはところどころ、文字になりたかったミミズが踊っている。



「それよりも!3人は履歴書もう書いた?!」

泪が目を輝かせた。
二日目ですでに"新学期の楽しさ"は薄れてきている。
今の私達の楽しみは四人でやる短期バイトに集中している。


「まだー。うちは写真も撮ってない。」

白いご飯をもぐもぐしながら梨々香が返事するが、私も何一つ手につけてなかった。

「私も!応募動機とかめんどくさくてまだなんにも!」



高校生可の子供向けイベントの短期バイトの面接で、どれだけ落とされるのかはわからないが、なんとなく面接という響きには緊張した。