70点……。

広野君はそれでもクラスの中では悪くないほうだった。

私と泪は、それぞれ満点の紙を持ちながら、困ったように目配せした。





また嫌になった。

まわりのこういう人達と同じように勉強しなきゃいけないのが悔しかった。
深い息を吐く。
自分が想像した以上に、この高校は幅広いレベルの人がいるところだった。

第一志望に行けなかった悲しさが甦ってくる。


泪はもっとつらいだろう。



みんなにならってテストを前に流し、ノートを手に取った。