視界の隅に入っている金髪子犬は、男子が集まっている集団の端のほうで、楽しそうに笑っていた。


笑うと目が垂れるみたい。


黙って座っているときは金髪だし、制服がだらしないし、冷たい表情で恐かったけれど、
なんだか楽しそうに体を揺らしている姿はますます犬っぽくみえた。





金髪子犬が不意にこっちを見る。


目があっていると思わなかった、というかぼーっとしていたせいで私は目をそらすことを忘れていた。

数秒お互いを見る。





犬っぽいし確かに顔立ちはいいけど、雰囲気はチンピラだな。



私も女子とはなそっと。
泪に目配せをして一緒に席をたった。