「…こんにちは、失礼ですが、どちら様ですか?」
この人形の持ち主であることは確かなのに、つい尋ねてしまう。

「…Puppet、この国では、傀儡 (クグツ) と名乗りましょう」

「傀儡、さん、ですか」

生暖かい風が私の頬を撫でて行く

回れ右して帰りなさい、とでも言うように。