〜水城雪〜

信頼出来る人なんて居ない。
幼い頃父が亡くなってから、母は毎晩のように男の所に行く。
父が亡くなった理由など知らない。
私は幼過ぎて覚えていないし、母はその話をするとヒステリーを起こす。
まあ、母親と話す時間なんてないけどね。
友達なんていない。取り巻きは、みんな私の権力に釣られて寄ってくる。
電灯に釣られて寄ってくるガみたい、なんてね。あいつらがいないといけないのは私も同じ。
弱虫だからさ。

私は欠陥品なんだと思う。でも死にたくないんだよ。だから、生きてるだけマシ。
でも、死んだとしてもいい。自分で死ぬのが怖いだけだし。
こんな人生、どんな生き方をしようと、
失うものはない。