ピンポーン


遥人の家のインターホンを押す。


何回も押してるけど、今だに緊張すんな…


ガチャ

ドアノブを捻る音がし、遥人の顔が出てきた


「遅い」


「嘘っ!速くしたつもりやってんけど…ごめん」


そう謝ると遥人がプッと吹き出した


「ハハハッ嘘やって、お前信じすぎ。」


まぁ入れや

っと最後に言い、お邪魔しまーすと言いながら部屋に入った。


「やっぱ玲おったんや。てか何で制服なん?ゲームできひんやん」


部屋に入るとあぐらをかき、不機嫌そうに座っている玲の姿があった。


「遥斗に無理矢理連れてこられた…」


ほっぺたを膨らましながら言う玲。


やっぱ玲可愛いなー


玲は見た目が可愛いとかじゃなく、性格が可愛いから好きだ。


「んな怒んなや、ほれジュース」


玲に炭酸ジュースを渡し、うちにも、ん、と渡してくれた。


玲の好きなジュースだったからか、玲の怒りも少し収まったように見える



「さむっ」


押入れから遥斗が掛け布団を持ってきた。


10月も半分が過ぎようとしている今、確かに寒くなってきている


のにも関わらず、ベランダのドアが全開になっている。

しかも遥人の家は13階だ。寒いのは当たり前。