「…彩、取り敢えず部屋行こか。」


「…うぅっ……ん。…」


玲に連れられさっきまで遥人といた部屋に。


「ほら、そこ座り。」


ベランダのドアを閉めながら優しく言ってくれる。


やっぱり玲は優しい。


「どないしたん?俺に抱きつくって、しかも遥人の前やで?」


遥人が出した布団をうちに掛けて、自分もそれに足をっ込んだ。


「遥人関係ないもん。遥人はうちの彼氏ちゃうし…振られたし…」


振った奴が他の男に抱きつこうが関係ない。どうも思わへんよ。


玲に抱きついたのは、本当に男として見ていなく、友達としてしか見ていない。だからそうゆう事も出来る。誰にでもする様な事はしないし、する勇気もない。



「遥人何したん?」


「えっと……」





「なるほどな。それはかまってほしかったんちゃうかな?」


「え?」


「彩、むっちゃ緊張してたやろ」


「うん」


ガッチガチでバックバクしてた