「この方たちは……お姉さんとその旦那さん、で合ってる⁇」
私が頷いたのを見て、
「今日1日、ご迷惑をおかけします。
……ここの傷に見覚えあります⁇」
燕は自分のおでこを指差した。
「……バットで殴られた後、ですか⁇
俺は基本的にそういうのを持ったりはしないので、見覚えはないけれど……1つ前の代の人ならやったかもしれませんね。」
そういえば、お姉ちゃんの旦那さん……透哉さんって元暴走族だったよね。
「……って、燕 喧嘩的なの売らないの。
透哉さん、ごめんなさい……」
「気にしてないよ。
じゃあ、車の中に入れていこうか。」
二階建てアパートの一階に住んでいたから、運び入れるのは楽かな⁇
「思ったよりも荷物少ないね。
これなら、すぐに終わりそう。」
燕が重めのやつ、持っていこうとしたから
「大丈夫なの⁇
重いよ⁇」
「リハビリの一貫で筋トレもしてたから、大丈夫。」
って言って、普通に運んで行っちゃった。
荷物を運ぼうとするお姉ちゃんに
「お姉ちゃんは、見てるだけでいいよ。
車に乗ってて。」
って言って、持とうとしていた荷物を私が持って運んだ。
「……分かったよ、大人しくしてるよ。」
って言って、お姉ちゃんは車の助手席に座った。



