「燕は何処にいるの⁇」

『病院の玄関。』

……出たばっかりかよ。

「そこから 202系統で5つ目……えーっと、上戸で降りて。

上戸の1つ前のバス停ついたら、メールして……迎えに行くから。」

『分かった。
202……で、上戸⁇』

「うん。じゃ、1回切るね。」

『はーい。』

……なにこの半端じゃない個人プレー。

「未来、どうかしたの⁇」

「なんか、彼氏が手伝いに来るらしい……」

「あの……交通事故に遭った彼氏さん⁇」

私が頷くと

「大丈夫なの⁇
つい最近まで意識なかったんじゃなかったっけ⁇」

「3ヶ月くらい前まではね。
なんか、リハビリが順調に行ってて 外出許可 出たから手伝いに行くー……とか、言ってた。」

ブー

《あと4つ》

……カウントダウン形式⁇

私、1つ前って言ったよね⁇
……暇なんだな。

「なら、俺がいなくても 引っ越し……できる⁇」

「あー……っと、ペーパードライバーだから危ないかな、って思います。」

「……俺、ペーパーじゃないけど⁇」

……って燕‼︎
さっき、あと4つってメールしてきたのにもう着いたの⁇

……っていうか、私 迎えに行くって言ったよね⁇

「何で 場所……分かったの⁇」

「前に行ってたじゃん、バス停降りてから その大通りをずっと東の方に歩いた後 コンビニのある交差点で左に曲がって歩いたところにある 黄色っぽい建物って。」

……すごい、覚えてたんだ。