初恋涙色

「透!朝からいちゃいちゃしないでよー!
あ、あたしはこのばか野郎といくから!」


そう言って瑠衣も置いて駆け出す。


早く足が回れ!あんなの、見なかったことにしたいのに。


「ハァ……ハァ……ふっ……うぅっ……」


ポロポロと目からこぼれ落ちる涙。


あたし、ばかじゃん。


ほんと、瑠衣と比べられないほどだよ。


「おい!お前、逃げんなよ。びっくりしたじゃねぇかよ。多分相葉はもっと、困ってたぞ?」


知らないよ。そんなの。


彼女の心配してればいいじゃんか。



「あ、おはよー!美月……」


栞の声が小さくなっていく。それは、あたしのとなりに瑠衣がいるから。


栞は瑠衣をキッと睨み付けてあたしの腕を引っ張る



そのままなにも話さず下駄箱に入って靴を脱ぎ変えて教室に向かう。


「栞……?もしかして、瑠衣……じゃなくて、江川くんのこと?」


やっばぁ!名前で呼んじゃったよ!