初恋涙色

下駄箱に行くまでの足が重たいのは気のせいじゃない。


あたしたちの目の前に透と吉田さんがいるから。


なんで、こんなの見なきゃいけないわけ。

「はぁ……」

今日何回目の溜め息かな。もう、疲れたよ。見てるのに……。


「ほら、笑えよ。」

え?


この声栞じゃない。


優しくて低い声……

バッと顔をあげるとそこには、

「瑠衣!なんで?」


そう。瑠衣がいた。


隣の栞は嫌な顔をしてるけど……


「偶然来たら美月がいたんだよ。」


なにその偶然!


あたしは、おかしくて笑ってしまう。


「ちょっと、美月。行くよ!帰ろ!」


栞はあたしの手を引っ張って急いで校門まで行く。


「どうしたの?栞。」


いつもより、おかしくない?


「はぁ。だーかーら、江川には気を付けなさいってば!」


あぁ、そう言うことか……