初恋涙色

「女子は野菜切って、男子はご飯炊いてくるわ。」


透の提案であたしと七海は野菜を取りに行った。



あ、栞と花音ちゃんだ。


ん？んん？仲良くしてるし！


「あ！美月～！もう、花音最高！」


「いつの間に、仲良くなったの～！いいな！あたしも混ぜて！」



「美月ちゃん！今まで本当にごめんね！
なんか、バスの中で栞と仲良くなったの。
なんでだろうね。」

フフッと笑いながら話す花音ちゃんは昔の花音ちゃんと違っておおらかだ。


そっちの方が似合う。


「ねぇ、呼び捨てでいいよ！あたしも、花音って呼ぶから！」


「うん！よろしくね！美月！」



前まで抱いていた花音に対するモヤモヤが、一気に消えた。


「ちょっとー！うちも、混ぜて！」


そう言って混じってきたのは七海。


「七海！じゃあ、これから四人で仲良くしよう！」


栞がそう言ってあたしたちは、楽しく笑った。