「ほら!ボーッとしないで!彼氏見てるのわかるけど!今はこっちのバスに乗るの!」


七海に言われて動き出すけど……でも、なんか、うわ。まただ。


「栞!あたし、瑠衣くんの隣がいい!変わってよ!」

「あ?黙れ。お前と瑠衣がくっつくなんてあり得ねえから。とっとと座れ!」


うわ。なんか、花音ちゃんの方が可愛そうに見えてきた。



『ドンッ』



「いたっ……」


「あ!美月!ごめんな!ボーッとしてたわ!ほら、乗ろうぜ」



「いやいや、こちらこそ、ごめんね!」



あたしは、陽太の後ろに続いてバスに乗り込む。



ここから、あたしたちの大変な二泊三日が始まる________