我那覇くんの恋と青春物語~横西めぐみ編~

「エア・・・これは、一体?」


「お前には・・・分かんねえよな」


「確かに・・・なのだ」


それまで喧嘩をしていた二人が、顔を合わせて大きく溜息をつく。


「いいから、追いかけろよ」


「そうするのだ」


「ほら、ボヤボヤすんな!あたしたちは、もう大丈夫だから・・・早く行ってやれ」


「うむ。今日のところはなのだ」


二人の息が合っていることが逆に不気味に思えてきて、本当に追いかけていいのか迷う。


「今のはあたし達がめぐみに悪いことをした」


「何も考えずに、これ見よがしに・・・なのだ」


二人の言っていることが理解できないが、とにかく今は横西さんを追いかけよう。

人だかりを避けて、走り出した。


「頼むぜ・・・鈍感」


「それも日本一なのだ」