教室の近くまで行くと微かに人の声が聞こえてきた。





「う…っ、ひっく…ぅ…うぅ」





いや…泣き声だ。


誰か泣いてる…?




つい気になって近づいていくと自分の教室から光が漏れていて中を覗くと――…


すごく小柄な子が隅で丸まっていた。




このままそっとしておいた方がいいのかもしれないけど生憎それができない私は教室のドアを開ける。





「っ!!」





小柄な女の子は肩がビクッとして少ししてから顔を上げた。



まさか人がいるとは思っていなかったのだろう。