「矢咲さん、早川さんじゃなくて音羽って呼んでよ。もう友だちでしょ?」 「そうだね。じゃあ音羽は私のこと風って呼んで」 「うん!よろしくね、風!」 名前で呼ばれるのは慣れてなくて少し赤くなる。 「あっ!風顔赤い〜」 「あ、赤くないもん」 「“もん”って風可愛い!」 「可愛いのは音羽でしょ?リンゴ…リンゴちゃんみたいで」 「…」 リンゴちゃんと呼んだ瞬間音羽の顔が歪んだ。