あたしはブンブンと強く頭を振った。


考えれば考えるほどわからなくなる。


自分で導き出したものがどれなのか、わからなくなる。


「話を変えて悪いんだけど、ここに来てどのくらい時間が経ってると思う?」


愛奈がそう言い、あたしは顔を上げた。


「何時間かは経過してるんじゃないか?」


旺太が答える。


「それにしては、おかしいのよね」


「なにが?」


愛奈の言葉に首を傾げた。


「喉が乾いてる人、いない?」


「あたしは平気」


「俺も、大丈夫だ。朋樹は?」


「俺も今のところ大丈夫だ。でも、それがどうかしたか?」


朋樹の言葉に愛奈は大きく頷いた。