確かめるように、何度も確認する。


「ねぇ、朋樹?」


愛奈も、心配そうに声をかけてきた。


「残り30はお前たちの償い」


俺はそう呟く。


電光掲示板に出ていた数字。


アナウンスの数字。


それは重大な意味を持っている。


「え、なに?」


愛奈が聞き返してきて、俺はようやく顔を上げた。


しかしその顔があまりにも情けない顔をしていたのだろう、今まで座っていた穂香が立ち上がってこちらへ近づいてきた。


「朋樹、大丈夫?」


「俺に近寄るな!!」


と、咄嗟に叫んだ。


お前たちはまだ何も思い出していない。


俺がキッカケになって苦しませることが、辛かった。


自然と視界は歪んできて、自分が泣いているのだと言う事に気が付いた。


こんな所で泣くなんて、ダセェな。


「どうしたんだよ朋樹」


旺太は眉を寄せて俺を見る。