家に帰ると彼女の靴があったから、もう来たんだと思って部屋に急いだ
でも違和感を感じて、自分の部屋の前で立ち止まった
龍太の部屋から声が聞こえたからだ
俺はドアに耳を当てて会話を聞いた
『あたしね、今日本当は龍太くんに会い
に来たんだよ♪
龍太くんのことが好きなの』
ここで俺の初恋は終わった
今までも似たようなことがたくさんあったけど、この子は違うと思ってたのに
あの後龍太は彼女の告白を断ったらしい
でも俺は、龍太が嫌いで憎くて憎くてたまらなかった
いつもみんな龍太ばかり
でも今回は譲らない
今まで遠慮してたけど
相手が龍太だってはっきり分かったから
学校でも遠慮するのをやめる
神崎を俺から奪わせない
~終~