猫柳の咲く季節に



「私は、まだ迷っていて…」


気づいたときには、もう遅かった。


佐川さんは、すっかり笑顔になっていたから。


「え!?じゃあさ、見学だけでも来てよ!待ってるから」


やってしまった、と後悔だけが強く残る。


中途半端な優しさが、人を傷つけるなんてことは、中学生の私でもわかるのに。





「ごめん、なさい…佐川さん」


その次の日。


朝一番に、佐川さんのもとへ行った。


きっと、楽しみに待っていてくれたはずなのに。