「じゃあ、全員揃ったことだし、そろそろ始めよっか」


席から立ち上がって、みんなに呼びかけたのは、柏木くんだった。


そのまま前に出て、ホワイトボードに、なにかを書き始める。


『北沢 • 南沢高校主催 合同ボランティア』


使い終わったペンで、大きく書かれたその文字を指す。


「では、今からこの実行委員会を始めます」


自然と湧き上がる拍手に私もつられる。


和やかな空気に、柏木くんは恥ずかしそうにはにかんだ。