猫柳の咲く季節に



「あれ、永瀬さんじゃないですか!」


結構大きな声で、私の名前を誰かが呼んだ。


聞いたことのある、可愛らしい声。


私は、目を開けてその様子を確かめる。


黒髪のきれいなショートヘアの女子高生。


…………あ。


「千鶴さん…」


「来ちゃいました…!」


照れるようにはにかむ、そのしぐさになぜか懐かしさを感じる。


あの8月じゃない。


もっと、ずっと前のこと…


彼女に会っていたような気がする。