「…永瀬さん?」


「…っ…ごめんね。私も、思い出しちゃったの…」


昔の記憶を…


一生消えない、心の傷を…


ごめんなさいっ…


本当に、ごめんなさい……


そんなとき、背中に温かみを感じた。


ふわっと、広がってゆく、人の優しさ。


撫でてくれているんだと、すぐに気づく。