私達のクラスでは、今日も学級裁判が行われている。

今日の議題は、クラス内にあるいじめについてです。

委員長「まず、原告である沢口花奏さんに話を聞きましょう」

沢口「私は、被告人である加奈井 美香さんのグループからいじめを受けていました。直接いじめてきたのは、加奈井さんですが、それを見て見ぬふりして笑っていた渡辺ゆりあさん、坂城 えみりさんも許せません。」

委員長「そうですか。わかりました。
では、次に被告人の加奈井さんに話を聞きましょう。」

加奈井「私は、沢口さんをいじめていました。認めます。ですが、私も理由があってこうなってしまったのです。」

委員長「どんな理由ですか?」

加奈井「はい。私は、中学生の頃いじめを受けていました。いじめを見て見ぬふりをして一緒笑っていたのが沢口花奏さんでした。
私は、耐えられず転校しました。
しかし、高校からは、地元の高校へ行きました。
そこで、沢口さんに再会しました。
私は、中学のころの怒りがふつふつと湧いてきました。
そしてその日から、沢口さんへの復讐を誓いました。
私が沢口さんをいじめていたのは、許しがたいことをしたと思います。
しかし、私も沢口さんたちのせいで心に傷を負いました。
そのことを皆さんに分かって欲しいです。」

委員長「そんなことがあったんですか、、、。沢口さんどうですか?」

沢口「はい。私は、中学のころグループから外されるのが怖くて、気づかないふりをしていました。
今こうなっているのは、中学のころ犯した罪への罰のようです。
しかし、加奈井さんのグループの渡辺さんと坂城さんには、恨まれるようなことは、していません。
そこだけは、どうしても納得いきません。」

委員長「はい。わかりました。
では渡辺さん、なぜ沢口さんをいじめていたんですか?」

渡辺「私は、美香から中学のころのことを聞いていたし、いろいろあってイライラしていたのもあって一緒になっていじめていました。」

委員長「そうですか、では坂城さんは?」

坂城「私は、別にいじめてなんかいません。ただ見ていただけです。いじめについても口出ししていませんし。私は、関係ないです。」

委員長「ですが、見て見ぬふりも、いじめているのと一緒なのでは?
助けようと思えば、助けれたのでは?」

坂城「私は、どちらにも肩入れする気はありませんでした。毎日、平和に過ごせればよかったので。」

委員長「そうですか、、
では、判決に移りましょう。
私は司会兼、裁判官なので、判決を言い渡します。
まず原告の沢口花奏さん、加奈井さんに謝罪してください。
そして被告人、加奈井美香さんには、沢口さんへの接近禁止令と謝罪です。
そして渡辺さんと坂城さんにも、沢口さんへの接近禁止令と謝罪をしてもらいます。それから、二度とこのようなことがないようにお願いします。
もしそのようなことが起きた時は、、、時間がきたようです。
これにて裁判を終了します。