私のクラスでは、今日も裁判が行われている。
今回の被告人は、紗江山みどり。
裁判の議題は、原告の百瀬茉莉花の物を壊してしまったのは、有罪か無罪か、ということです。

委員長「誰か紗江山さんの弁護をしたい方は、いませんか?、、、。
いないようですね。では、紗江山さん
弁護を頼みたい方は、いますか?」

紗江山「いいえ、弁護は、必要ありません。私は、自分で自分を弁護します。」

委員長「わかりました。そうしてください。では、裁判を始めます。
まずは、クラスの皆さんに意見を聞きましょう。では、金田さんどうですか?」

金田「僕は、紗江山さんは無罪だと思います。」

委員長「その理由は?」

金田「理由は、紗江山さんは百瀬さんの物を壊してしまいましたがわざと壊したわけではなく、たまたまそうなってしまっただけだからです。」

委員長「わかりました。他の意見はありますか?」

西野「はい。」

委員長「はい。西野さん」

西野「私は、紗江山さんは有罪だと思います。わざとではないとしても人の物を壊してしまったのですから紗江山さんに責任があると思います。」

委員長「では西野さん、有罪ならばどんな刑が妥当だと思われますか?」

西野「私は、紗江山さんが百瀬さんに謝罪するべきだと思います。」

委員長「はい。わかりました。
他にはありませんか?」

芳川「はい!」

委員長「芳川さん。」

芳川「はい。私は、茉莉花いえ百瀬さんの親友です。紗江山さんが壊した百瀬さんの物は、買って貰ったばかりの腕時計でした。頑張ったご褒美のプレゼントです。その時計を紗江山さんが壊してしまいました、百瀬さんは、買ってもらったばかりで壊してしまったとは言えず、落ち込んでいます。なので、紗江山さんは有罪だと思います。どうか百瀬さんの気持ちをわかってください。」

委員長「そうですね。紗江山さん
何かいいたいことは、ありませんか?」

紗江山「私は、百瀬さんの時計を壊してしまいました。ですがわざと壊したわけではありません。壊してしまったときに百瀬さんにきちんと謝罪しました。それでも、私は有罪なのでしょうか?私は直接百瀬さんと話がしたいです。」

委員長「そうですねぇ。ですがら百瀬さんは、最近学校を休んでいます。
話をしようにもできない状況です。」

芳川「委員長!百瀬さんは、辛くて休んでいるんです。早く多数決をとりましょう。」

委員長「どうしましょうか。困りましたね。紗江山さん多数決をとってもいいですか?

紗江山「はい。仕方ありません。

委員長「では、多数決に移ります。
紗江山さんは有罪だと思う人、挙手をお願いします。」

クラスの反応(ざわざわ)

クラスの人達は、どちらにも味方する気は、ないみたいだ。
どちらかに肩入れしすぎては、立場が危うくなることもありえるからだろう。
人は、時には卑怯になる生き物だ。

委員長「では、無罪だと思う人、挙手をお願いします。」

クラスの反応(ざわざわ)
やっぱり反応なしだ。

委員長「これでは、判決が出ません。
皆さんどちらかに意思表示してください。」

と、判決がでず、困っていた、その時

教室のドアが開いた。
そしてそこには、百瀬 茉莉花が立っていた。

再びクラスがざわざわとした空気になる。
そんな中、百瀬茉莉花が口を開いた。

百瀬「皆さん、聞いてください、
紗江山さん、、、いや みどりは、悪くありません。この時計が壊れたのは、私のせいです。みどりと、話している時に私が落としてしまったんんです。だからみどりは、無罪で裁判は、終わりにしてください。」

委員長「ですが、、。
では、百瀬さんは、なぜ学校を休んでいたんですか?」

百瀬「それは、陽菜には、言ったんですが数日、家庭の事情で休むことになったんです。」

委員長「そうなんですか、、、。
ちょっとまって下さい!
そういえば芳川さんは、百瀬さんが辛くて休んでいると言っていましたよね?」

芳川「、、、。」

百瀬「それ本当なの!ひな!」

芳川「はい。言いました。
まりかが、家庭の事情で休むことも
知っていました。」

百瀬「なら、なんで!
も、もしかして、ひながみどりを犯人に仕立てたの?」

芳川「そうよ!紗江山さんを犯人なの仕立てたのは、私。
まりかが、休んでいる間がチャンスだと思ってたのに!計画が台無しじゃない、、、。」

百瀬「ひな、、なんて!どうしてなの?」

芳川「この間見ちゃったの。
まりかと紗江山さんが一緒にいるところ!最初はね、ただ話してるだけだと思ってたの。だけど、話を聞いてると
まりかが、紗江山さんをみどりってよんでたの。それを聞いて怒りは湧いてきた。だって、まりかは、よほど仲良くない限り呼び捨てでは、呼ばないんどもん。くやしかったの!クラスは、ずっと一緒だったのに紗江山さんと話してるとこなんて一度も見たことないのに、、、私だって聞きたいよ!どうしてなの?」

百瀬「あのね、ひな。みどりとは、去年ネットで知り合ったの。
趣味も合うし、すぐに仲良くなったの。それで、この間学校が同じでクラスも一緒だって分かって、会うことになってね。ごめんね、ひな。ちゃんと説明してればよかったね、、。」

芳川「私こそごめん、、、。」

委員長「何はともあれ、穏便に終わってよかったです。

そして、私達の裁判は、終わった。