朝、子供たちは親がいないことに気づきました。どんなに呼んでも帰ってきません。何日か過ぎると肥えていた体は軽くなり、物凄くお腹が空いてきました。そして…『あの鳥美味しそう…食べたい…食べたい…』その考えだけで頭がいっぱいになり、思わず飛び出しました。狩りはたしかなものでした。鳩を捕らえたのです。しかも運の良いことにレースで疲れていた鳩だったのです。獲物はたとえ兄弟でも取られるわけにいきません。獲物を遠くへ持っていく者、しつこく追い掛ける者でばらばらに離れていきました。… … … … …



あれから…


三年…



… … …



あの場所で子供を育てているハヤブサがいました。
A‐10021 長男です。彼はお嫁さんをつくり、子供に恵まれたのです。
A‐10023三女とA‐10024四男はお互いが姉弟だったことを忘れていたので成立してしまったようです。



A‐10022 次男は どうしたのでしょう…。

終わり。