小脇に抱えられて小一時間。

寒い寒い外で、
男が走る度に肌に感じる外の風に耐える。

ガララッ!とシャッターが開き、何処かの廃ビルの一階に到着しました。



「ギャフンっ!!」



着くと共に、私は床に投げられる。

ちょ、人の扱い雑…。



「ったく、お前が風呂場に居なければ全て上手くいってたのによぉ…」

「んな理不尽な。あの時間帯はお風呂場でウハウハしてる時間帯なのよ」

「あっそ。ったく、誘拐したにもこんな小娘…」



自分が連れてきたくせにえらっそうだな…。