全てを話し終えた彰人は黎蘭に
1つの文集を渡した。

「これは?」

「中学の卒業文集だよ。」

「そっか、私転校したからね(笑)」

「やっぱり、黎蘭中学時代に祐希と
付き合ってたもんな!」

「でも、祐希ったら私の事分らなかったわ」

「確かにあいつ、気付いてなかったな(笑)」

黎蘭は中学時代に祐希と付き合ってた。
当時黎蘭の名字が(五十嵐)だった為、
祐希は本人のことを気付いてなかった。

「転校する前に祐希と約束を立てたの」

「なんて?」

「もし、高校が同じだったらまた付き合おって!」

「そしてあの日再会したってわけ?」

「そういう事よ!」

「あの時祐希が告白した時は嬉しかったわ」

「あいつは、黎蘭の事は初対面だと思ったぞ(笑)」

「祐希ったら、ひどいわ(笑)」

「それよりもこの文集読んでみ!」

黎蘭は渡された文集を黙読した。