明日へ響け。

涙が溢れないように
そっと横目で左を見ると
もう見慣れた結愛の姿。


結愛は私に気づいて「ダイジョウブ」
そう小さく口を動かす。


その手は微かに震えていた。


結愛だって不安なんだ。
ううん。みんなきっとそう。


でも仲間を
自分を信じて今から吹くんだ__。



先生が大きく指揮棒を振る。
同時に空気がゆらりと揺れた。